
悔しいけれど。
あんまり、仕事のことは書かない主義だったけど。
昨日、退職したってこともあって、
ちょっと書いてみようかと思う。
私が、伊是名島にきた直接のきっかけは
うちの会社の代表に出会ったからだった。
東京で仕事をやめ、
次の一歩をどう進めるか悩んでた頃、
ふらっと訪れた
全国の離島が集まる
「アイランダー」というイベント。
池袋のサンシャインで行われてたそのイベントは
とても熱気ですごかった。
もはや、お祭り騒ぎ。
会場の雰囲気にやられながら見つけた、
求人コーナー。
なんの気なしに、
ふ〜〜と目を通した。
へ〜いろんなところでいろんな事やってるんだな〜
と、そのくらいの軽い気持ちだった。
ん?沖縄。い、ぜ、なしま?そんな島あったけ。。
へ〜こんなことしてるんだ。
おもしろうそうじゃん。
と、これまた軽い〜気持ちで
ほんの少し話しでも聞いてみようと
ブースに足を運んだ。
大学生らしき女性に対応してもらっていると
奥から、おじさんが。
「いや、求人コーナーで見て・・」
と話すと、いろいろ話てくれてた。
「ちょっと後ろで話しましょう。」
と、ブースの裏で
彼の考えをいろいろと聞いた。
資本主義の次を探すべきだ、
これからは贈与経済だ
身の丈でやれることをやるだけだ、
今まで、私が考えていたことを
彼は語源化して私に伝えてきた。
私が知りたいことをこの人はたくさん知ってる。
正直、嬉しかった。
話を聞けばどうやら本当に人が足りなくて困っていた。
私も仕事がなかった。
「興味があればぜひ考えて下さい。
あっ、その前に東京でまたイベントに
出店するんでよければ手伝って。」
お手伝いならば喜んでさせて頂きます。
と次の約束をしてその日は終わった。
その後、本当にそのイベントのお手伝いをして、
気がつけば、あれよあれよと
伊是名島に住んでいた。
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従業員は私のみ。
会社のメンバーは代表と、奥さん。
以上!
なかなかのパンチだ。
仕事内容は、
いろんな事務仕事、
島でとれたお米を加工した商品の販売、
古民家再生事業で再生した宿泊施設の掃除、
それと、大工仕事。
大工、そう、私はこの一年、大工をしていた。
期間限定で手伝ってくれた人もいた。
まっ、でも基本、代表と私の二人。
本当に古い家。
これを再生するのだという。
初めてその家を見た時本当にできるのかと思った。
それからはじまった、大工仕事。
「おい、充ドラもってこい!」
『えっと、、充ドラって何ですか?』
「おまえはそんなことも知らないのか!?」
「おい、さしもってこい!」
『えっと、、さしって何ですか?』
「おまえはそんなことも知らないのか!?」
最初は道具の名前なんて何一つ知りもしなかった。
使いかたもしらなかった。
(まっ、今でも覚えてないのか!って言われてたけどw)
「この釘抜いとけ。」
えっと、この釘を抜くから、、、
すると代表。
「どけ!おまえは、学校でてこの原理を学ばなかったのか!?
ここに力点がなくてどうする!考えろ!」
私は、
「考えろ!あほか。」
って、何回言われただろうか。
「生きてるうちに頭を使え!」
も、何回言われただろうか。
大工仕事は時に恐い作業もある。
そのたびにビビってるわたしに
「またビビってんのか。このびびりが。」と言い放つ。
屋根にも登った。
壁も壊した。
壁も作った。
床もはがした。
タイルもはった。
コンクリートも運んだ。
木材だって運んだ。
そりゃ、私、痩せるわけ。
一日肉体労働が終わって
きれいになった現場を見渡した後、
「よし、きれいになったな。」
と言って一日が終わる。
おんぼろの軽トラ。
運転席の代表、助手席の私。
いつも代表は、タバコを吹かしながら、
「今の若いやつらは〜」から始まるいろんな話をする。
働いてみて、
理不尽なこともたくさんあった。
蓋をあければあら〜と思う事もあった。
腹が立ったときもあった。
辛いときもあった。
言い合ったときもあった。
でも、悔しいけど、
代表からの言葉は私にとって
痛いほど必要だったのだと思う。
彼が言った言葉。
「お前はまだ、子どもだ。責任を負う姿勢がまだない。」
「お前は、やるやる言ってなにも実現してないだろう。
なにか思いついたら、現実に接点をすぐ作れ。そうすればいやでも進むだろう」
「人のせいにすぐお前はする」
「もっと本を読め、お前は本当に読まないな」
「もっと周りに気をまわせ」
「どうしたら上手く行くか考えろ」
きっと、悔しいけど、
これからの私に必要な言葉たち。
気持ちが落ち着いてる今、それをどう生かすかが私次第なのだと思う。
と、なにやら、代表との想いで話になってしまったけど。
最後に再生した家をご覧下さい。
なかなかのビフォアー、アフターです。
①正面の写真
屋根は雨漏り防止して、ペンキ塗って。
柱も変えて、壁も全部取り替えて。
サッシもつけた。
②前のお部屋。
天井が高くなって、板張りになった。
③キッチン
昔がこんなだったとは。。。
こうやって改めてみるとやっぱりすごい一年と四ヶ月だったかと思う。
まだまだ、書きたいことある気もするけど。
このへんにして、今日はおしまい。
あっ、ここを退職しても私はまだもう少し、島にいます。
これからは、島の売店で働きます。