移住は草取りから
＊長い、この文、長い。
時間あったら読んでください。
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「移住は、草取りから。」
私の親が言っていたこと。
彼らは、
埼玉と宮崎から沖縄の読谷村に二十数年前に移住した、
いわば、ないちゃー（内地の人）
ないちゃーってことで壁ができちゃう人も多いんだけど
彼らは地域の人に受け入れられていた。
（読谷の人たちがいい人だったのは、もちろんのこと）
今帰仁村に移り住んだ今でも
読谷の人たちが、
「北部に遊びにきたんだけど、
美ら海水族館行くのは、
こっちのほうが近道だからね〜」
と、そんなジョークを交えて
わざわざ、うちの工房に足を運んでくれるほど。
受け入れられていた、というか、愛されていたんだと思う。
そんな二人は言う。
地域の人に受け入れてもらう、
その第一歩は、「草取り」だと。
めんどうな仕事を
一緒に汗を流して働けば
自然と距離は縮まる。と。
そーなんだろうなーと、
ぼんやり、思っていた。
と、気がつけば
私も伊是名に移住しているではないか。
そして、村のおしらせで
海岸清掃があるというではないか。
さぁ、ここでなにもしないと言うのか。
知り合いほしいな〜と
部屋で想いを膨らますより、
足を動かせと、天からの声。
よし、清掃に行こう！！
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清掃当日の朝。
清掃に行こうと決めてたものの、チキンな私。
まさか、一人で行くなんてできない。
一緒に住んでるよし子さんに
「よし子さん〜、今日の海岸清掃いきます？」と。
「あいや〜、ごめん、今日は私那覇行くんだ〜」とよし子さん。
「そうですか〜、じゃぁ私も今日はやめようかな〜」
と、早速、弱気な私。
すると、よし子さん
「なんで、一人で行ってきたらいいさ。」
私「・・・」
一人部屋に戻る。
集合時間の８時は近い。
どうしよう。
よしこさんの言葉
「なんで、一人で行ったらいいさ。」
ん？あれ？
この言葉ずっーーーーと前に聞いた事がある。
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それは、本当に小さいころ、
私がそう、読谷に引っ越したときのこと。
幼稚園に入る前。
引っ越したばかりで友達がいなくて、
お母さんに友達と遊びたいと、だだをこねた時のワンシーン。
母：「それなら、大家さんのお家のしょうこちゃんと遊んできたら？」
私：「じゃあ、お母さん一緒に行こう」
母：「なんで、一人で行ってきなさい。」（←これだ！）
その時は、妹を連れて、
本当に勇気を振り絞って、
しょうこの家の前で目一杯叫んだ。
「しょーこちゃん、遊びましょー」と。
それから仲良くなるまで数分。
その日は、段ボールで楽しく遊んだことは今でも覚えてる。
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そう、その時のお母さんの言葉と
よし子さんの言葉がリンクした。
仲良くなるには勇気が必要。
こりゃ、行くしかない。
と言いながら、チキンな私。
よし子さんに
「私、一人でも大丈夫ですかね・・」
と、最終確認かのように聞く。
やさしいよし子さん。
私が知ってる方に連絡してくれて、
その方も参加するか聞いてくれた。
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集合場所の公民館に５分遅れで到着。
が、すでにみんな海岸に行った様子で、誰もいない。
（うちなータイムじゃないの〜？）
すると、よし子さんが連絡してくれた方が来てくれて、
清掃場所を教えてくれた。
その方は、また来るね〜と言って
近くにいたおばあを紹介してくれて一旦帰られた。
私はそのおばあにご挨拶。
そしたら、なんと、お隣さん。
「あんたね〜あの部屋に電気がついてるとおもったら〜」と。
清掃場所の海までは徒歩。
清掃場所につくと、２０名くらいの方がすでに清掃中。
私とおばあと後から来たおじさんは、
他の人たちとちょっと離れた場所を清掃。
意外にゴミは落ちてる。
台風のせいなんだって。
ほら。
▲発砲スチロールとペットボトルが多かったかな
おばあに今日はなんで来たんですか〜？と聞いてみた。
すると
「いつも海で海藻とってるから、やっとかないとね〜」と。
なんか、その答えがステキだな〜と思った。
ゴミを拾ってると、たまにこんなものと出会う。
▲びびるの、急に出てくると
それから、３人で２時間くらいめっちゃ頑張った。
そしたら、こんなに集まったよ。
ゴミを拾ってると、気がつかないけど、
この日は、本当、いい天気で
海を見れば。。。
こんな感じ。
これ、見たらさぁ。
きれいにしなきゃだよね。
掃除も終わり、一段落中。
▲なんか、いい二人だったから撮っちゃった
▲海を眺めながらの休憩
この日は、これでおしまい。
ちかくのおじちゃんたちとほんの少しお話して。
仲良くなったおばあと一緒に帰った。
帰り道。
おばあのお友達が畑仕事中だった。
海岸清掃してきたよ〜と伝えると
これ、食べなさい〜って、
たくさん食べ物くれた。
きっと、自分たちの休憩のおやつだっただろうに。
こんなに、たくさん。
▲ありがたく、おいしく食べました
と、無事に私の小さな冒険、
海岸清掃は無事に終わりました。
清掃に行くまでは
めっちゃ緊張してたけど、
隣の家のおばあとも仲良くなれて
こんなにお土産ももらえて、良かった。
働いた後の
疲労感も、心地よい。
なんだろ、
こんな充実の仕方もあるんだね。
みんな、海はきれいにしましょうね。
私の移住は、
「草取り」ではなく、
「ゴミ拾い」からでした。
ちゃんちゃん。
ここまで読んでくれてありがとう。
